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【 inswatch 】Vol.388
===============================================Vol.388 2008.01.07=======
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■■■ もくじ ■■■
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【0】め・て・みみ
=2008年の保険業界の関心事=
【1】いしなか・2008年新春対談(上)
=不払問題、販売条件厳格化がパラレルで構造改革迫る=
【2】お客様視点で考える(6) 佐喜本 敦子
=敢えて「保険は愛です」と断言したい=
【3】永続的に卓越した業績を上げるための「CSと経営品質」(162)望月 広愛
=シリーズ ~経営品質を高める上で財務も大切です 2 ~=
【4】海外レポート 草笛 一郎
=協力関係を深めるドイツの保険業界と小売業界=
【5】つくる・かわる・ずっとつづける(9) 葭谷 広行
=毎年のスローガン(1)=
【6】4週間で営業活動が劇的に変わる売上倍増社長塾(1) 長 忠
=成果をあげる者は、先ず、時間を記録する P.F.ドラッカー=
■ 御案内(第5回IIAB日本協会http://www.iiabj.com/セミナー)
■ 編集後記
■ 本の案内
■ 配信先電子メールアドレス変更のご案内
■ 投稿方法・バックナンバー閲覧サービスのご案内
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【0】め・て・みみ
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2008年の保険業界の関心事
新年に臨み、これから予想される保険業界、保険流通業界について占ってみる。
昨年来の保険金不払い問題に対する年度内決着・収拾に損保とも全力で対応する
ことになろう。また1月下旬に保険契約法改正案が明らかになり、国会での成立、
来年からの施行となるが、それに向けた関連法の整備など販売条件厳格化が一段
と進もう。
昨年10月から巨大チャネルが相次ぎステージに登場したが、その影響度合いの
ほどが感じられだすとしになりそうだ。郵便・銀行あわせ5万近くの店舗を有す
るお化けチャネルだけに、その保険への今後の取り組みの濃淡もあろうが潜在展
開力の大きさを例を見ない。当面はコンプラ対策、人材確保などの障壁クリアに
手間取るが、こちらもパートナーの保険会社の商品政策を待ち、日増しにその存
在感を大きくしそうである。
年末、ペット分野でアニコム損害保険が通常の保険会社として免許取得した。
特定保険業者からの通常保険会社への転換第一号、1月10日から営業を開始する
が、本年の新保険会社設立ラッシュを暗示する。昨年末までにすでに少額短期保
険会社(ミニ保険会社)11社が設立され、本年は本格営業展開に入るほか、経過
措置期限が到来する本年3月末までに特定保険業者はミニ保険会社、通常の保険
会社、契約包括移転による撤退の決断を迫られる。生損保事業への免許取得待ち
の新規参入組みも控えている。保険の供給サイドの様相が大きく変わるとしにな
りそうで、ダイレクト販売や保険ショップなど新規ローコストオペレーション向
きのチャネル業態開発に一段と拍車がかかろう。
損保大手各社では、巨額のコストをかけ、顧客本位の経営への事業体質転換を
図るため、商品、営業、事務、支払、顧客サービスを含めた、入り口から出口ま
でのシステムの抜本改革に乗り出している。代理店も、新たなシステム環境対応
が求められる年となりそうだ。
募集人の資質向上を図るため、法令順守などを盛り込んだ5年後との募集人更
新試験制度も業界共通方式で本年春からスタートする。
保険供給側の変動とともに、保険販売側での動きも活発化する。複数保険会社
と取引をする保険販売事業者からは、実際に事業遂行上の障壁となっている問題、
たとえばシステム面などで課題解決型の動きが一段と高まりそうである。
プロ代理店は、独自の優位性を再把握・再確認するとともに、いたずらに他の
事業モデルに振り回されず、顧客に目線を合わせた独自のモデルを自信を持って
開発していくことが問われる。そのためにもどう業種・異業種を含め情報アンテ
ナは高くしたい。身近な者同士のネットワークもいいが、新たなアイデアを得る
ためには遠距離の情報源確保も必要である。また保険会社との新たな次元でのパ
ートナーシップを探りつつ地域密着型で小規模事業者ならではの課題解決を独自
に模索し工夫する時代に入った。
(中崎 章夫)
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【1】いしなか・2008年新春対談(上)
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不払問題、販売条件厳格化がパラレルで構造改革迫る
石 2008年の新しい年を迎えたが、今年の保険業界は構造的変化が起こりそう
な気がするね。昨年10月の郵政民営化、12月22日からの銀行窓販の全面解禁な
ど巨大チャネルの登場や、テレマーケティング、保険ショップの急増、保険の
WEB販売など保険流通が大きく動きつつある。一方で、保険の募集のあり方も顧
客・契約者重視の方向に舵が切られた。今回は2007年を振り返りつつ、2008年の
課題について対談して見たいと思うが・・。
中 2007年を振り返るとなんといっても、生損保両業界をあげて「顧客本位の
経営」という原点回帰を身を持って感じ、実践し始めた年だった。保険金・給付
金の不払い・支払い漏れ対応に会社上げて管理体勢構築が求められたし、信頼回
復に向けた迅速な取り組みをはじめ、経営の品質向上に向けた抜本的な経営の革
新が問われた。また、保険の販売についても生保や医療保険など第三分野での
「意向確認書面」の交付が義務付けられたのにあわせ、損保では火災保険から自
動車保険など主力種目で契約確認書面の取り付けがスタートした。このことは、
これまでの保険会社主導の販売から顧客本位の販売へ180度転換したといえると
思う。
石 損保もさることながら、生保も昨年秋口まで未払い・不払い問題で揺れた。
各社で過去5年間に遡っての調査に人員を投入、上半期の業績にも大きな影響を
及ぼした。行政の保険金・給付金の“請求主義”から“確認主義”への転換もあ
ったが、顧客・契約者重視のスタンスは今後も強まっていくだろうね。
中 ここ数年の保険販売条件厳格化の流れは急ピッチに進められてきた。2006
年から情報不均衡の是正、情報提供の徹底、重要事項の説明の明確化を図るため
の「契約概要」や「注意喚起情報」の導入、そして昨年からの「意向確認書面」
の交付など、いわゆる3点セットが導入されたが、今後、さらにこの傾向は強ま
ってくるだろう。
石 3点セットについては、生保に比べ損保は商品が多種にわたり、チェック
の項目も複雑だ。販売者の中には、保険会社の責任逃れとの声や、契約者に判り
難いといった声、さらに何時まで続けるのかといった声も聞こえるが・・。
中 確かに書面内容についてはまだ一工夫あるかも知れないが、「顧客本位の
経営」、「顧客本位の販売」に舵を切ったということを自覚すべきだろうね。不
払い・支払い漏れ問題は顧客接点に立ち保険情報の提供を担う販売者もまた、的
確性を問われたといえる。ちなみに損保では資質向上策の一環として今年4月か
ら業界共通の5年毎の保険募集人資格更新試験に踏み出す。販売ルールの徹底な
どを盛り込み、いわば最大公約数的にとりあえずのスタートラインの設定にこぎ
つけたが、今後資質面でのレベルアップをどうするか、さらに議論が出てきそう
だ。
石 昨年9月末には「金融商品取引法」が施行された。保険は一応適用除外と
なったが、変額年金や外貨建て保険が準用された。もともと保険も含めて議論さ
れてきたものであり、その意味ではより適合性原則に則とった販売が求められて
くると思うが。
中 それと、今年春の通常国会には保険契約法の改正法案の提出が予定され、
2009年には生・損保の保険約款等が一新される。1月20日ごろには法案内容が確
定する。時代の変化や消費者保護色を反映させたものとなる方向なだけに、販売
条件面で実務に大きな変化をもたらすことは間違いないだろう。販売条件厳格化
が一段と進むことは間違いない。
石 契約者保護を中心とした募集ルールの改正・強化という流れと、保険の不
払い・支払い漏れへの対応という問題がパラレルな形で進行した。そこで問題視
されたのは旧来の保険会社の経営の在り方と販売者の的確性という二つの構造的
問題であり、その構造変革がより一層強く求められることになるということだろ
うね。
中 販売条件の厳格化は保険会社と販売者の旧来的なビジネスモデルの変革を
求めるものだが、一方で、昨年の郵政民営化に伴う郵政各会社での保険販売や銀
行窓販売の前面解禁のスタートなど巨大チャネルやニューチャネル(WEB、テレ
マ、来店型ショップ等)の急増は、保険流通を大きく変えることになる。これら
チャネルは新市場開拓効果をもたらす補完チャネルというよりは既存の伝統的チ
ャネルを代替する(伝統的チャネルと)敵対的なチャネルとして登場してくる
様相を呈してくることは間違いない。今後の大きな波乱要因となりそうだ。
石 そうだね。それと巨大チャネルの登場は、伝統的なチャネルと異なり保険
会社の管理・運営、商品開発までに影響を及ぼしてくる。現状ではまだ保険会社
がいわば面倒を見ているといった側面が強いが、将来的には保険料、手数料、サ
ービスといった面での保険会社の対する要望が強まろう。伝統的チャネルのM&A
も始まるかもしれない。また、チャネル争奪戦は即業績に反映することになり、
保険会社間の業績格差が拡大することも予想される。ちょっと読みすぎかな。
中 そこまで深読みすることはないかも知れないが、伝統的チャネルへの影響
は計り知れないものがある。すでにかんぽ生命、郵便局ネットワークでの損害保
険の代理店営業がスタートした。特に首都圏23局では自動車保険の販売を開始、
今後の全国展開に向けたテストマーケティングが試みられている。生損保含めて
取り扱い商品の優先順位の検討、販売体制の確立、郵便局専用商品の内容の見極
めなどの取り組みが急ピッチで進められている。損保自動車保険のテスト販売が
先行した形だが、生保はどうなんだろうか。
石 「ゆうちょ銀行」が今年5月から4社(住友、アイエヌジー、三井住友メ
ットライフ、アリコジャパン)の変額年金の販売を予定しているほか、「かんぽ
生命」が8社(アイエヌジー、アクサ、アリコ、住友、東京海上日動あんしん、
三井住友きらめき、日生、明治)の法人向け商品の受託販売を行う(20年6月)
予定だ。特にかんぽ生命は全国81箇所の直営店を設置し、職域への市場拡大を
狙っており、中小零細法人を主力マーケットとする既存チャネルへの影響は大だ。
また、「郵便局会社」では第三分野商品(アフラック、住友生命)からスタート
する予定となっている。
中 生保や第三分野販売が損保に比べより積極的のようだが、やがては自動車
保険を皮切りに損保商品の販売へと拡大していくことになると思うね。ただ、民
営化前の組織運営面での体質も問題視されているし、コンプライアンス教育の徹
底など体制整備に時間のかかることも確かで、本格的な軌道に乗せるまでには2
~3年かかると見る。
石 同感だね。既存チャネルの脅威として登場するのはそれくらいの時間はか
かると思う。ただ、全国2万4千局の拠点型店舗が登場し、生・損保はじめ金融
商品販売の一大チャネルが登場することに、既存チャネルはどのように対応して
いくのかを本格的に考えねばならない年になることだけは確かなようだね。
(次号に続く)
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【2】お客様視点で考える(6) 佐喜本 敦子
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敢えて「保険は愛です」と断言したい
新年早々に株価暴落、円高と世界の金融情勢は混沌としています。しかし、世
界的規模で見れば、格差はここにも存在し、産油国など一部では好景気もあり、
全てが画一的な環境ではありません。つまり、自分の置かれている社会的環境に
過敏に振り回されないこころの処し方を、私達はそろそろ学ばなくてはいけない
でしょう。ジェームス・アレンは’「原因と結果」の法則’の中で次のように述べ
ています。
自分の心をしっかりと管理し、人格の向上に努めている人たちは、「環境は思
いから生まれるものである」ということを熟知しています。
実態のないFXや、ハイリスクのサブプライムローンに投資した企業の置かれ
ている現況を、私達は金言を胸に厳しく注視し、そして、冷静に対応しましょう。
さて、巻頭の言葉ですが、面映いながら今年の私のキーワードです。お客様に
「保険は愛です」と伝道したいのです。何度もお話していますが、私の「保険」
への思い入れや、邁進するきっかけは父の死でした。
今年、「保険」は大きな転機を迎えます。銀行窓販に日本郵政グーループの登
場、コンプライアンスの終結(調査終了)と、前述の金融不安等々・・・お客様を
取り巻く保険環境は混乱を極めることでしょう。
そこに敢えて「保険は愛です」とお客様や保険関係者の皆様に伝えたいのです。
真の保険とは何であるか?私の思い込みかも知れませんが、多くの方にその真実
を知っていただきたいのです。そこから、幸せな契約が生まれ、そして、幸せな
経営が手中に収められるなら、なんと素晴らしい一年になることでしょうか?
損保の継続時、お客様に「1年間事故が無くて幸いでした。ありがとうござい
ました。また、1年無事でありますように。」の言葉と心から笑顔を添えて手続
きができたならどうでしょう?
お客様が「掛け捨て保険で損をした」と言われたなら「何も無くてご家族皆様
幸でしたね。また、この契約で、多くの方が助けられています。徳積みですね。」
とお客様に伝えてはどうでしょう?
私は、短期の定期保険契約の時に、お客様が「掛け捨てか・・・」と呟かれる
と「とんでもない。何事もなければご家族には幸福が、また、保険金を受け取ら
れた方からは感謝を贈られていいらっしゃいます。まさに陰徳を積まれています
ね」と応えます。
「保険」とは当初からそうの様な「存在」であったのではないでしょうか?
「相互扶助」がスタートラインであるように、ゴールもそうでありたいと願うの
は「甘い戯言」と批判されるかも知れません。しかし、これだけ多くの人が保険
販売に携わる時代にこそ、根源的な気持ちのあり様をお客様にも保険業界の皆様
にも肝に銘じて欲しいと願わずにはいられません。2004.11.01号に記載した灰谷
健次郎氏の言葉を今一度お贈りします。
あなたの知らないところにいろいろな人生がある。
あなたの人生がかけがえのないように、
あなたの知らない人生もまたかけがえがない。
人を愛するということは知らない人生を知るということだ。
皆様のかげがえのない人生がこの一年、笑顔多き年でありますように!!
(株式会社ファーレン代表取締役、株式会社ボアーズ顧客マネージャー)
http://www.faren.co.jp/ http://www.boaz.co.jp/
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【3】永続的に卓越した業績を上げるための「CSと経営品質」(162)望月 広愛
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シリーズ ~経営品質を高める上で財務も大切です 2 ~
金融機関や世の中の人たちが評価する、社長の通信簿は決算書です。どんな立
派なことを言っていてもたとえば30年もやっている会社が3期連続赤字とか、黒
字であっても5期連続して利益が減っているようであれば世の中の人たちは評価
してくれません。
私自身、あるいは私の会社あるいは多くの心ある読者の皆さんたちは、だから
こそ経営の品質を高めていかなければならないんだと考えますが、残念ながら世
の中の95%以上の人たちは経営品質なんて「そんなの関係ねえ~ オッパッピー」
です。
だとすれば、経営の質が高まったかどうかを数字で証明していかなければなり
ません。もちろん、財務の結果だけでなくプロセスの結果もです。しかしながら
ほとんどの会社はプロセスの進化を数字で示すことができません。
私が研修してきた代理店さんでさえ、経営理念の徹底度合いやコンプライアン
スのすすみ具合、顧客満足度の向上度合い、従業員満足度の変化、情報共有化の
進化度合い、人材開発の結果など、プロセスの進化を数字で示すことのできる人
はほとんどいません。経営品質のアセスメント基準が一番求めているのはこの点
であり、私の会社が経営品質賞を受賞できたのは単にこのようなプロセスの進化
を7年に渡って説明する数値があったからです。
私の会社より、美味しくてサービスの良いレストランはミシュラン騒動で皆が
わかったように数え切れないほどあります。しかし、プロセスの進化を証明でき
るレストランはほとんどありません。だから受賞になったのです。
それでも悲しいことに、それらの数字を示しても世の中の人たちは決算書の数
字が良くなければ信用してくれません。そもそも保険代理店にはFP(ファイナン
シャルプランナー)の方も多く、財務のプロと見られています。その皆さんの会
社が赤字ではお客様が信用してくれませんね。
だから私もこの7年間経常利益(本業の儲けから金利を支払った後の利益)を
上げ続けることに全精力を上げてきました。もちろん経営の品質を上げる様々な
活動を平行して実行しながらです。
おかげさまで、2001年1月期に前社長が出した2億円の経常赤字(4億円の当期赤字)
を底に、2008年1月期(すでにほぼ結果が見えています)までずっと連続経常増益
を達成しました。
しかし、目先の経常利益ばかりを追いかけていると事業の将来が見えなくなり
ます。だから将来の経常利益を生み出すために価値観の共有やコンプライアンス
の強化、顧客の満足度調査、社員の満足度調査、人材開発や教育訓練、情報の共
有化の推進など、経営品質向上のために各種の施策を実施してきたのです。
次回は釈迦に説法とは思いますが、私が世間の人たちに経営品質の重要性を証
明するためにこそこだわってきた財務上の利益とはどのようなことを指すのか確
認していきたいと思います。
(株式会社J・アート・レストランシステムズ代表取締役社長)
*イタリア人は次の3つのことを大事にする。
・ マンジャーレ:おいしいものを食べよう
・ カンターレ :みんなで歌い、踊って楽しもう
・ アモーレ :人を愛そう
J・ArtCorporation
J・Art・RestaurantSystemsCorporation
http://www.yebisuya.co.jp/
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【4】海外レポート 草笛 一郎
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協力関係を深めるドイツの保険業界と小売業界
「これからは、ドイツのスーパーマーケットを訪れる客が、食料品以外のサー
ビスを求める傾向が強まるだろう。スーパーで客の関心をひくサービス商品は、
一目で見て付加価値が高いとわかる商品だ」。
これは、ドイツの安売りスーパーとして知られる、「ペニー・マルクト」のヤ
ヌシュ・クーリク社長の発言だ。こうした戦略に基づいて同社は、2007年9
月17日からおよそ1ヶ月にわたり、子ども向けの割安の傷害保険を、2000
軒のスーパーの店頭で販売した。
年間保険料は49ユーロ(7840円)と比較的安く抑えられている。子ども
が暴力事件の犠牲となって、検察庁とともに加害者を告訴する際の、弁護士費用
もカバーされる。
保険商品を提供しているのは、訴訟費用など新種保険に特化する、アラグ保険
会社。顧客はスーパーの店頭に置かれた箱をレジに持って行き、保険料を支払う
と、暗証番号を受け取る。客がインターネットやファクスでアラグ社に連絡を取
り、暗証番号を伝えると、保険カバーが有効になる。
ペニー・マルクトは、2006年にもアラグ社の訴訟費用保険を試験的に店頭
に置いたが、2週間で2300本の契約を販売している。ドイツのスーパー業界
では競争が激しいため、各社の間ではライバルに差をつけるサービスを提供しよ
うと、試行錯誤が続いている。
一方保険会社の間でも、代理店やインターネットを通じた直販以外の、新しい
販売チャンネルを見つけようという動きが目立っている。
だがペニー・マルクとの保険販売については、批判の声も強い。保険会社は全
てのスーパーに職員を派遣することができないので、客はレジで保険料を払う前
に、保険会社のアドバイスを受けることができない。「顧客が十分なアドバイス
を受けないまま、商品を買うと、後でトラブルの元になりかねない」という指摘
が出ている。
またラインラント・プファルツ州の消費者センターは、「保険料が安いことは
事実だが、死亡時の補償が1万ユーロ(160万円)、重大な後遺障害の補償が
10万ユーロ(1600万円)という額は低すぎる」と批判している。
ただし、アメリカや英国のスーパーやデパートでは、かなり以前から保険商品
を販売している。こう考えると、ドイツでも小売店を通じた保険販売の比率が増
えるのは、時間の問題といえそうだ。
(在欧州 金融ジャーナリスト)
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【5】つくる・かわる・ずっとつづける(9) 葭谷 広行
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毎年のスローガン(1)
代理店を始めたとき、当社には”経営理念”も”社是”もなかった。
あえて言うなら、以前にも書いた「1億円メダルの獲得」が会社の目標だった
のだが、特に紙に書いて貼っていたわけでもなく、合言葉になっていたわけでも
なかった。
がむしゃらに仕事をしているつもりではあったが、ただ走り回っているに過ぎ
なかった。
「会社には理念というか、活動の指針になるスローガンが大事なんだよ」
「うちはねえ、『心地よい応対、心強い対応』だ!」と、ある先輩代理店を見
学させていただいた際、教えていただいた。
考えたこともなかったが、「まずは不変の理念を打ち立てて、それから毎年の
スローガンを考えよう」と、思い立ち、早速みんなに相談した。
「せっかく創るのだから、普遍的で壮大なものがいい。」
「保険業にとらわれない自由なものがいい。」
「何のために仕事をするのかが、表現されているようなものがいい。」
以上のような様々な意見があったが、当社の「経営理念」を「みんなしあわせ
になろう!」に決めて、以下のような注釈を付けた。
・自分だけがしあわせになるということはない。我々チーム全員がしあわ
せになるようみんなで努力する。
・我々だけがしあわせになるということはない。保険の仕事を通じてお客
さまにもしあわせになっていただくよう、みんなで努力する。
・お客さまや我々だけでなく、広くみんながしあわせになるよう努力する。
(みんながしあわせになるため、個人・会社・お客さま・世の中との関係が
一方通行にならないようにする。自分勝手・独り善がりはダメ。)
注釈作りも含めて膨大な時間を費やして議論したが、楽しかった。
でも、費やした時間を補って余りある効果もあった。
「会社みたいになった!」(当然のことなのだが)と、社員みんなが喜んだ。
私も、力が湧いてくるような感じがして嬉しかった。
お客さまにも堂々と示し、「いいね、これ」と評価いただくことで、社員みん
なが誇りのようなものを持てるようになった。
いらい、迷いが生じたときや意見が分かれたときは、「経営理念」との照らし
合わせで解決できるようになった。
やはり、会社には背骨ともいうべき経営理念が大事だと、今、つくづく思う。
(ユナイテッド・インシュアランス株式会社 代表取締役)
http://utdi.co.jp/
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【6】4週間で営業活動が劇的に変わる売上倍増社長塾(1) 長 忠
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成果をあげる者は、先ず、時間を記録する P.F.ドラッカー
営業戦略マップについては、大変関心が高く、ダウンロードは500を大きく
超えました。関心の高さに元気付けられて、超簡単SFAと戦略マップを連動させ
た、営業管理研修を開発しました。
4週間で営業活動が劇的に変わる売上倍増社長塾
2月1日(金)18:00より渋谷で開講
インスウオッチ読者には受講料割引の特典を用意 詳しくはWEBで>>
http://cho.eforum.biz/modules/eguide/event.php?eid=6
売上倍増社長塾は、3回の研修で構成されていますが、それに沿った話題を3
つ取り上げて、今回の連載《営業戦略マップの作り方》のまとめとします。では
最初のテーマを始めます。
成果をあげる者は、先ず、時間を記録する P.F.ドラッカー
かのドラッカーは、成果をあげる者は、仕事からスタートしない、時間からス
タートする、と述べています。
続きはこちら
http://cho.eforum.biz/modules/news/article.php?storyid=72
(インスウオッチ発行人、中小企業診断士 ITコーディネータ)
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■本の案内
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■インスプレス新刊の案内
□『保険代理店の戦略的事務構築論』(尾籠 裕之著 A5版、244ページ)
定価2500円+税+送料実費)
★下記宛お申し込みください。
http://www.inswatch.co.jp/hyperform/inspress.htm
メールアドレス=inspress@sekibundo.net
または、FAX=03-3268-7202 (績文堂出版内)
Tel=03-3260-2431
■インスプレス出版目録は
http://www.inswatch.co.jp/book/index.htm
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■編集後記
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正月休も終わり今日が仕事始め。今回は休みが長かったので、遠出をした人も
多かったのではと思うが、当方は元日に近くの神社に出掛けたほかはとんど家で
ごろごろしていた。4日の日に家族と義父母を連れて近くの日帰り温泉に出掛け
たのだが、出掛ける時“社会の窓が開いている”と娘から注意をされた。温泉に
着き車から下りる時に今度はかみさんが“チャックが開いている”という。温泉
から出てレストランに行くまでにまたチャックが開いている。けっこうゆったリ
気味のズボンをはいていたので、これはチャックが壊れたと思ったのだが、なん
と家に帰ってから体重計に乗ると1週間で3キロも太っていることに気付いた。
3キロの肉がどこについたかはいわずもがなで、背広のズボンを穿いてみるとは
ちきれそうな状態。仕事始めに何を着ていこうか、とかみさんに問えば“3日間
で3キロ痩せれば問題なし”との答え。ズボンに合わせて体を作れというのが
我が家(かみさん)の家訓らしいが、私が見る限り敵も2キロ程度は太ったのは
確実だ。時を見計らって「服でも買いに行くか」と誘ってみようと思っている。
(石)
あっという間に正月は走り抜けた。イベントといえば、高崎、北九州の子ども
が戻ってきて親子5人が勢ぞろいしたこと。1日と3日に茨城と群馬にそれぞれ車
で日帰りしたぐらいか。とはいえ、わが体型に非難の大合唱である。子どもとは、
遠くで無事なのがいいと気が付くまでに何時間もかからなかった。3人とも20代
ともなると口も達者なものである。1日茨城の実家で、昨年末購入した落ち葉掃
除機のようなものを、さっそく試してみた。落ち葉を吸い取るハンディな装置だ
が、同じ姿勢で、3時間ケヤキの落ち葉吸い取り作業に没頭した結果、治りかけ
の腰をまた痛めてしまった。慣れないことはほどほどにということか。(中、
99.5 32)
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保険代理店専門メールマガジン【inswatch】Vol.388(2008.01.07)
発行日 毎週月曜発行(年52回発行)
発行元 有限会社 インスウォッチ
発行人 長 忠 編集人 石井 秀樹 中崎 章夫(Weekly)
森田 直子(月2回長編レポート)
WEBマスター 稲葉 幹雄
URL http://www.inswatch.co.jp
お問合せ info@inswatch.co.jp
投稿先 reader@inswatch.co.jp
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